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マッキー

Author:マッキー
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新「経世済民」新聞

2022-11-30

 ご存じの通り、財政破綻論は、
1.国の借金で破綻する~っ!
(国債がデフォルトになる)
2.日銀が国債を買えば
デフォルトしないかも知れないが、
ハイパーインフレーションになる~っ!
3.ハイパーインフレーションに
ならないかも知れないが、
日銀が保有する国債の価格が下がる
(国債金利が上がる)と、
日銀が債務超過になって破綻する~っ!
 と、進化を続けてきました。


 先日、オーストラリアの中央銀行が
債務超過になりました
(オーストラリア準備銀行は、
保有国債を時価評価しています)が、
特に何も起きていません。当たり前です。


 「定義上」債務超過に陥った
オーストラリア準備銀行ですが、
シドニーで講演したブロック副総裁が、
「業務を遂行する能力に影響はない」
 と強調し、
「中銀の負債は政府が法的に保証しており、
中銀にはお金をつくる能力がある」
 ため、破綻することはなく、
支払い能力にも問題はないと述べました。


繰り返しますが、当たり前です。
そもそも、中央銀行は
「利益」を追求する機関ではありません。
しかも、本当に(実際は違いますが)
債務超過が問題だというならば、
政府が資本を投入するだけの話です。


 しかも、日本銀行は
オーストラリア準備銀行とは異なり、
満期保有目的の債券について、
時価会計を採用していません。
日本銀行は日本国債について
償却原価法を採用しており、
市場における値動きとは無関係なのです。


 2016年11月2日時点で、
日銀の黒田総裁は
衆院財務金融委員会において、
「保有する大量の国債の評価損によって
日銀の信認が損なわれることはない」
 との見解を示しています。


理由は、日銀が会計上、
保有国債の評価方法について
償却原価法を採用しており、
時価の変動が損益に
反映されることはないためです。

 
 国債の評価について時価会計ではなく、
償却原価法を採用している日本銀行は、
債務超過になることはあり得ない。
加えて、債務超過に「見えた」としても、
中央銀行は普通に業務を遂行できる。


 そもそも、
時価会計は「投資家」に適切な情報を
与えるために存在しているのです。
日銀は確かに出資証券
(厳密には株式ではない)の
45%を株式市場に上場していますが、
日銀株を持っていたところで、
配当金は制限されており、
日銀に対する議決権もない。
日銀株は市場にほとんど出回らないため、
キャピタルゲイン目的の
投機対象にもならない。


 日銀が時価会計を
採用する意味はないですし、
保有する資産価格の
時価が下がったところで、
どうでも良い話です。
どうせ、ほとんど国債ですし、
国債は満期が来たら
「額面」で借り換えるだけの話。


 とはいえ、
追い詰められた
財政破綻論者たちにとって、
「日銀が債務超過で破綻する~っ!」は、
最後の拠り所なのです。
 というわけで、
「日銀の含み損が~っ!」といった論調で
メディアで煽り、
何とか破綻論を盛り上げようとする。


『日銀、保有国債に含み損8749億円
異次元緩和下で初めて
  日銀が28日発表した4~9月期決算で、
 保有国債の時価評価が
 2013年の異次元緩和導入後で
 初めて簿価を下回り、含み損に転落した。
 米欧の利上げをきっかけに、
 日本でも金利上昇
 (債券価格は下落)が進んだためだ。


 満期保有が前提のため
 直ちに経営を揺るがすわけではないが、
 政府が発行する大量の国債を
 日銀が事実上無制限に引き受ける構図に、
 市場の厳しい目が注がれる可能性がある。
  日銀の保有国債で含み損が生じるのは、
 量的緩和を解除した06年3月末以来、
 16年半ぶり。
 含み損の規模は現行の会計制度が始まった
 1998年以降で最大となる。(後略)』


 ちなみに、日本銀行は
小泉政権期の量的緩和時代にも、
含み損になったことがあります。
「で?」
 という話なのではありますが。


 また、日本同様に満期保有目的の
国債の時価評価をしていない
アメリカのFRBも、
含み損が純資産を上回っています。
「で?」
 で、ございます。


 結局のところ、経済や貨幣、
会計に関する知識を
多くの国民が共有していない限り、
この手の破綻プロパンダは続くし、
我々は煽られ続けざるを得ない
という話なのでしょう。

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